小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

BS ドキュWAVE、毛沢東について大討論:

BS ドキュWAVE毛沢東について大討論:

中国で、公然と囁かれ始めた「社会の富の格差」を、鄭州に於ける親毛沢東主義支持派と反毛沢東主義派との間でなされつつあるサロンでの議論を通して、取り上げているドキュメンタリーである。50年以上も真面目に働いても、月々の年金が僅かに、日本円にして、1万円少々であると云う農民工の日雇い労働者達、嘗て、文化大革命の中で、指導的中心的な役割を担った当時の紅衛兵達の年老いた姿、官僚達に、非情にも、駆逐・抹殺されたという旧左派指導者の残党達や、一方で、毛沢東の写真を公然と破り捨て、ネットで、民主化を訴えた人達、或いは、毎朝、公園に集い、たとえ、貧乏であったけれども、金権・腐敗とは、無縁であったと当時を懐かしみ、真の共産党に復帰すべきであると訴える嘗ての若者・老人達、どちらが、左派で、どちらが、右派だとかは、断定できないが、それにしても、今日、今や、中国と言う国は、共産党大会で、問題提起された問題である「貧富・格差の是正」にすら、極めて、絶望的で、懐疑的であるのは、皮肉である。公式な歴史的な評価とは別に、文革の時代は、彼らに言わせると、歴史上初めて、民主的な「造反有理」というスローガンの下、たとえ、それが、毛沢東による権力奪取闘争であったとしても、初めて、民衆が、党官僚を民主的に(?)下から、訴えることが出来たという歴史であったと、今でも考えているのは、興味深いことである。又、その「暴力革命が、絶対である」と未だに信じている事実は、逆説的に謂えば、いつでも、第二次天安門事件の芽が、何かのきっかけで、大気汚染による旧正月の帰省の足が混乱したり、健康被害が悪化したり、チベットでの武装暴動とか、地方官僚や公安の汚職の暴露とか、どんな些細なことでも、ガス爆発のように生じる危険な兆候が、垣間見られる。「重慶の簿事件」の背景にあった毛沢東時代の歌を歌おうという思想的な背景を、早急に収束することに躍起になるのも、毛沢東主義という亡霊を、早めに、消し去ることが、今や、一番不可欠であることが、このドキュメンタリーからも、よく分かる。それにしても、「造反有理」という文化大革命時のスローガンが、未だに、当時の紅衛兵世代の老人達の中に、受け継がれていることは、まるで、「時限爆弾」を抱えたままのようなものであろう。それにしても、公式的な、文化大革命の評価は、実際には、あたかも、左派による極悪非道のような政治の嵐として、葬られているが、実際には、どうなのであろうかと、思わざるを得ない。勝てば官軍、勝者の歴史観以外の何ものでもない。親毛沢東であれ、反であれ、いずれにしても、共通する敵は、金権主義と腐敗であり、その結果としての富の格差である以上、彼らが言うところの、0.04%から、今や、0.02%の人間が、70%の富を独占しているのが、中国の現状であると。まるで、一枚の鏡の表と裏のような関係を観たようなものである。そして、まさに、その格差は更に悪化しつつあると。中国を崩壊させるのに、戦争は要らないという、即ち、中国共産党の師弟・家族で、アメリカや海外在住している人間の名前と銀行預金をネットで、公開したり、反地方政府暴動に、武器を密輸でもしたら、すぐにでも、大混乱に陥るのは、必至と囁かれている。それは、まあ、荒唐無稽としても、甚だ、現状は、越境汚染や重篤な大気汚染を一つとっても、ますます、事態は悪化しつつあり、今や、中国は転機を迎えつつあるように思えてならない。難しい隣人との付き合いをどうしていったら良いモノなのであろうか?そして、又、そのお隣には、朝鮮半島という難しい隣人達が、いるのも現実であろう。