小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

君をふと想い出す:

君をふと想い出す:

赤信号待ちで、何気なく、隣の車に眼をやると、左後ろの座席の窓から、一匹の犬が顔を外に出して、何やら、外の空気を嗅いでいる。そういえば、君も、良くしていたことを何気なしに、突然想い出す。もっとも、我が家の場合には、窓を全面的に、開放せず、半分くらいまでとする旨としていたが、、、、、いつも、車で、出掛ける時には、君は、ソワソワし始めて、家族のみんなが荷物などを積み込み始めると、もう、鎖をチャリチャリ云わせて、ジッとしていられずに、犬小屋から、出てきて、盛んに、尻尾をちぎれんばかりに振っては、「誰かを忘れていませんか?」とアピールして、一寸、意地悪をすると、終いには、とうとう、吠え始めましたね。君の席は、左の後ろ窓際と決まっていて、鎖を外して、リードにすると、一目散に、車内にピョンとジャンプして、座席の段ボール箱の毛布の上に、背筋を伸ばして、きちんとお座りをして、みんなが座席に座るのを待っていました。春の桜の開花する頃、夏の湖畔で、喉が渇いて、恐る恐る水辺で、美味しそうに、水を飲んだこと、ベランダでみんなと一緒に、バーベキューを愉しみ、その時だけ、特別に、お肉をお裾分けして貰ったこと、ベランダから、網戸を器用に、鼻先で、開けては、室内に土足で(?)入り込もうとして、いつも、女房殿に、怒られて、引き戻されたこと、辺り一面、紅葉の落ち葉の中を、枯れ枝をくわえて、狂ったように、走り、跳び回ったこと、みんなで、落ち葉焚きをして焼き芋を食べたこと、雪が積もった誰もいない冬の野原を、リードを外して、長い耳を後ろになびかせながら、ハァハァいいながら、力の限り、走り回ったこと、次から次へと愉しかった懐かしい想い出が、走馬燈のように、頭の中を駆け巡ってきます。今年も又、紅葉が赤く色づき始めました。もう、甘い香りの金木犀の花は、散ってしまいましたが、君は、落ち葉の香りも、嗅覚が鋭かったから、いつも、落ち葉に、鼻先を突っ込んでは、クンクンと、嗅いでいましたね。徐々に、景色が、黄色に色づき始め、やがて、真っ赤に、間もなく、染まることでしょう。真っ赤な紅葉の下で、晩年の秋に撮ったお気に入りの写真の中で、君は、こちらをジッと向いています。