小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

「マハティールのLook Eastは今」に考える:

 

「マハティールのLook Eastは今」に考える:

 

今では、我が国は、ルック・イーストでも、同じ、「見習え」という意味合いに於いてでも、別の意味あいで、即ち、「失敗の反面教師」として、見習われることになってしまったようである。何とも淋しい限りである。マハティールも、1925年生まれであるから、今年は、満で、89歳になることになるのか?既に、日本という戦後の成功モデルは、もはや、そのブランド力が、色あせてしまったことに我々は改めて、思いを致さなければならないのかも知れない。今日、他国は、日本の成功ではなくて、「過ち」を繰り返さないように、学んでいることになる。むしろ、旧い社会システムと労働倫理観が残っている韓国の方が、日本に較べて、学ぶべき点が多いとさえ、彼は、公言して憚らない。今や、イーストとは、日本一国ではなくて、韓国、台湾、中国も含めた成長著しいアジアの他の国々に、その範囲が拡大されつつあるようである。東アジア経済会議(EAEC)構想で、米国とは、一線を画した彼は、確かに、今日の状況下での日本による西洋式のグローバリゼーションというシステムの盲目的な受容と、その結果としての失敗を見習えという論拠は、決して、間違ってはいないかも知れない。もっとも、中国は、覇権主義でも、好戦的ではなく、脅威ではないという自説の主張には、若干、疑問を呈せざるを得ないが、、、、、、、。歳をとったせいなのか、どうかは、分からぬが、民主主義に対する独自の考え方にも、そのマレーシアという多民族国家の融和という観点からの独自の解釈が、ミャンマーや、タイ等と同様に、色濃く、未だに、反映されていることは、否めないであろう。確かに、この老人の言には、現実的に、これまで、マレーシア連邦という他民族の国を曲がりなりにも、豊かに、発展させてきたという自信と実績から、こうした独自の物言いが可能なのであろうとも推測される。残念乍ら、今日の我が国は、決められない政治とか、失われた20年とか、随分と、外国から、様々な物言いをされるような状態であるが、やはり、日本という国は、基本的に、米国と価値観を共有しつつも、こうしたアジアの旧い友人諸国達とのお付き合いを、しっかりと、反面教師として、今や、視られながらも、きちんと、人的関係も含めて、維持・強化させていかなければならないと、その主張から、感じざるを得ない。タイのプミポン国王も含めて、アジアの旧指導者達も、既に、余輩を重ねている以上、日本も「新しい価値観」のもと、「新たな海図」を、人的なパイプを通じて、しっかりと作り上げなければ、いけない時期に、差し掛かっていると、その発言に接して、そう感じられてならない。