小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

露天の五右衛門風呂を愉しむ:

露天の五右衛門風呂を愉しむ:

小学校の低学年だったろうか、祖母の実家である静岡県掛川市の掛塚という田舎の古い

大きな家に、夏休みに、泊まりがけで云ったことがある。そこで、大きな、恐らく、子供だったから、大きく感じたのかも知れないが、土間に、立派な五右衛門風呂が有り、丸い板が、真ん中に浮かび上がっていたのを覚えている。又、祖母が、一生懸命に、風呂釜の口から、ふーふーと木をくべながら、ぬるくないかと、訪ねていたことを60年ほどの昔での出来事ながら、想い起こす。何せ、初めての体験だったから、広い土間から、見上げた天井に、青大将が棲んでいると云うことを聞いてせいかどうかは判らぬが、鉄釜の五右衛門風呂どころではなかったことも、併せて、記憶している。それにしても、考えてみれば、60年ぶりくらいだろうか、オーナーの76歳になるお父様と裸の付き合いで、二人で、横に並んで、別々の五右衛門風呂に浸かりながら、ゆっくりと星と月を、そして、対岸の八重原の台地の上に見える明神館のほのかに揺らめく赤い灯を眺めながら、二人のとりとめのない話をしていると、昔、今は亡き父と一緒に、よく、内風呂に入りながら、会社のことや、事業のことや、将来の生き方などを相談したことを懐かしく、想い出される。もう亡くなってから、15年も過ぎるが、懐かしい想い出である。そんな情景が、この露天の五右衛門風呂には存在することが、おおいに宜しいではないか。温いお湯であることが好ましい。昼間であれば、一寸、一杯、ビールか、酒でも、ウッド・デッキの上で、椅子にもたれて、浴衣か、バス・ローブで、身体を冷やしながら、又、ゆったりと、温めのお湯に浸かり直すのも悪くはないだろう。桜の花や、藤の花も、季節によっては、愉しめるかも知れない。それよりも何よりも、並んで、別々の二つの湯船に、横に並んで浸かって、会話が出来ることは、一寸、贅沢ではないだろうか?インバウンドの若いカップルの観光客は、1時間以上も浸かっていたそうで、オーナーは知らずに、灯を消灯してしまったそうである。遠望できる景観と露天風呂の五右衛門風呂は、誠に、優れたコンテンツであるかも知れない。