小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

ニイニイゼミの声を聴く:

ニイニイゼミの声を聴く:

いつ頃のことだったのか、想い出せない。5月頃だろうか?毎年、5月の連休が終わる頃には、春ゼミが、例によって、陽が当たり始めるとグェッ、グェッ、ギーギーとうるさく、鳴き始めるが、春ゼミの天下も、そろそろ、初夏を迎える頃になると、その座をニイニイ蝉に譲り渡すことになるのであろう。梅雨空が続く中で、久しぶりの快晴の天気である。新装なったベランダの木陰の下での読書も、爽やかな風に打たれていると、何やら、夢見心地に誘われて、午睡をしているのか、読書をしているのか、どちらなのか、よく分からなくなってしまう。結局、眠くなれば、午睡に誘われ、ふと、うたた寝から覚醒すれば、再び、読書に戻るという実に、いい加減な過ごし方である。松食い虫にやられて、結局、切り倒さなければならなくなった松の巨木の後は、ぽっかりと、大きな空間が空いて、その隙間に、初夏の太陽が容赦なく降り注ぐことになった。山桜の樹でも植えることにするか?何もしなければ、ドングリの木が、生い茂りたい放題になることは必至であろう。モミジの若葉が、実に綺麗である。下から眺めていると、枝先の若葉が、陽に当たるとオレンジ色に変わり、枝全体も緑の葉が、様々なグラデーションに変化することに気付かされる。松の新緑の枝も、下から眺めていると、青空に一層映えて美しいものである。谷風を受けて、心地よい風と共に、その枝に、吊されたハワイか何処かで旅行土産に買ってきた貝殻細工の風鈴が、チャリン、チャリンと擦れ合う音が聞こえてくる。遠くの方から、枯れ松を伐採しているのであろうか、ウーウーと苦しそうな低い唸りをあげて、チェーンソーの音が響いてくる。再び、春ゼミとニイニイ蝉が、鳴きだし始めた。もう随分と緑が濃くなってきた。初夏から、本格的な夏へ、もうすぐ、梅雨も明けることになるのであろうか?うたた寝の中で、聴く蝉の声は、なかなか、情緒があって宜しいですね。