小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬と一緒に、様々な分野で社会戯評する。

アクリフーヅ事件に思う:

 

アクリフーヅ事件に思う:

 

人間の記憶などと云うものは、いい加減なものである。あの忌まわしい中国の毒入り餃子事件も、いつ頃のことだったか、さっぱり想い出せない。先日、ニュースで、中国人の被告が、無期懲役刑を言い渡されたと聴いて初めて、7年前の出来事だったのかと思いだした。考えてみれば、あの頃は、未だ現役で、しかも、海外の食品工場の運営の仕事だったから、生産現場でのこのニュースの驚きは、今でも忘れない。現地の責任者と共に、従業員の入り口から、どういう歩行導線で、歩くかということまで、一緒になって、歩き回って調査し、その予防措置とか、対策を従業員と一緒になって、立てたことを想い起こす。ポケットの廃止や、私物持ち込み厳禁、絆創膏まで、社内指定のもののみ使用とか、できうる限りのことを知恵を出して、対策を立てたものであった。兎に角、HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point NASAの危険危惧分析)と言う手法をアメリカで、初めて聞いてから、もう30年以上も経過するし、この手法で、対日向けの生産ラインも、これを基礎に、20年くらい前に、いち早く、導入して海外の生産ラインに応用したものである。その時は、むしろ、中国の従業員の愚かさを笑うと共に、日本人従業員のモラルの高さを、誇らしげに、或いは、我々の従業員対策を語ったものである。しかしながら、もうそんなことは云っていられないほど、事態は深刻である。真面目に、我慢強く、仕事に励んでいた非正規雇用の従業員の人達は、これで、会社に不満を言っていた人達は、間違いなく、雇用契約の延長はされないであろう。何とも、信頼関係が、失われてしまった事自体が、大変残念なことである。ハード面やシステム面で、どんなに、内側から、ロックされて、逆流歩行できないように、物理的に、特殊なドアノブをつけたとしても、悪意を持って、犯行に及ぼうとする人間を、どのように、監視カメラが、阻止できうるのであろうか?監視カメラの会社ばかりが、得をするような世の中には、困ったものである。それにしても、雪印乳業の偽装問題、塩の問題、抗生物質の問題、狂牛病BSE問題、鳥インフルエンザの流行、そして、中国薬物混入餃子事件、、、、、、、、とこれまでは、低マージンであっても、比較的安定していた商売と目されていた食品業界も、今や、ハイリスク・ローリターンの業種と成り下がってしまった。昔は、リコールの損害賠償を保証する輸入品へのシップ・バック(船積み戻し)条項というものを、保険会社も認めていたが、鳥インフルエンザの大損害により、結局、以後、補填することを拒否することになり、輸入業者や海外の輸出業者は、ハイリスクに晒され、その結果、日本向けの輸出戦略を嫌って、他国への輸出を最優先するようになってしまった。それにしても、海外ではなくて、国内工場で、皮肉にも、起きてしまったとは、、、、、、、、。犯行動機の解明もさることながら、再発防止策は、容易なことではないであろう。一体、物作りは何処へゆくのであろうか?私達は、消費者であると同時に、ものつくりに励む人達のことを考えなければならない。この犯人は、トレーサビリティーによるライン毎の生産時間管理システムを知らなかったのであろうか?それは、作る人達ばかりでなく、私達は、それを運び・保管・流通させている人々、販売する人達の待遇・給料・労働条件なども、食べながら、考えることをしなければならない。通年、2割引から、今や、3割引が、常態化している現状では、簡単には、冷凍食品も、そういう訳にはゆかないのであろうか?色々な思いが、頭をよぎる。