小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

ミンミン蝉の声を聴く

ミンミン蝉の声を聴く 都会では、蝉の声は、何とも、自然が残っている感じで、耳心地が宜しいが、小諸の里山で、聴くミミン蝉の声は、何とも、腹の底から、苦しそうに、逝く夏を惜しむかのように、絞り出すように、これでもか、これでもかという風に、徐々に、そのミーンミーンという声の調子を上げてゆく。ベランダの木陰で、うたた寝でもしていると、突然、鼓膜の底から、大きく振動するようなあの声が、響いてきて、その鼓膜の振動が、耳にこびり付いてしまう。おまけに、アブラ蝉との競演では、堪ったモノではない。夕方や明け方にかけて啼くヒグラシの声に較べると、随分と、情緒が乏しいような感じがしてならない。6月の春蝉に始まり、蝦夷蝉、アブラ蝉、ツクツクホウシ、ヒグラシと3ヶ月余り、泣き続けた蝉の声も、まもなく、今年も、終わりを迎えようとしている。既に、秋茜が、澄み切った青空を高く飛び回り、桜の樹の枝の先端で、羽を休めている。賑やかな蝉の声も、夜は、虫たちの鳴き声に、取って代わられようとしている。何とはなしに、晩夏から、初秋への装いが、漂い始めてきた。