小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

アラブの春とは何だったのか?:

アラブの春とは何だったのか?:

5年前のこの一連の運動というものは、一体、何だったのであろうか?チュニジアに始まった一連のアラブ諸国での民主化運動とは、どういう意味合いで、どういう運動の展開が、予期されていたのであろうか? 5年後の今日、リビアでの出来事、エジプトでの出来事、更には、シリアにおけるISを含めた様々な複雑な抗争と、代理戦争の様相は、単なる大国の一種の民主化という理想への奢りと、具体的な石油利権、或いは、イラク戦争の戦後処理の仕方、アラブ諸国に於けるモスリム同士のシーア派・スンニ派との血で血を洗う対立抗争と、イラン・サウジという両国での覇権争い、アラブの大義をかけた争いに、ロシア・米国の大国の思惑も絡み、複雑な様相を呈しているというのが、実態であろうか?60年代の後半の世界的な学生運動の高まりの中で、一部の分析では、CIAによる世界的な陰謀説や政治工作が、公然と論じられたことがあったが、実際、今日、イスラム世界で、現在進行形で進行している出来事の要因は、一体、何処から、派生してきたのであろうか?米国は、戦後処理で、とりわけ、日本に於ける占領政策の成功(?)は、逆に、今日の中東政策のそれと、何処が、大きく、異なっていたのであろうか?冷戦の進行が、逆に、日本の統治を、手助けしたことになるのであろうか?戦後の占領政策は、日本国憲法の制定だけではなくて、もっと、広範に、研究されても良さそうなものである。アラブの春は、受け皿作りに、失敗したのか、それとも、現場の統治機構、現地の文化・歴史を尊重しなかったからなのであろうか?一体、それならば、そんなことは、既に、第二次大戦の戦後の統治の中で、勉強を積んでいた筈ではなかったのか?麻縄の如く、乱れてしまった糸を、今や、どのように、一本一本づつ、どのように、解いてゆけるのであろうか?