小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

代理出産というパンドラの箱:

代理出産というパンドラの箱

オーストラリアの夫婦が、タイでの代理出産に際して、双子の内の男の子がダウン症であったことを理由として、健常者の女の赤ん坊だけを引き取ったと云うことで、倫理的な物議を醸していたところ、今度は、日本人の24才になる男性が、その資産を相続させるために、15人もの代理出産をタイで行い、しかも、カンボジアやタイへ、異常な回数で、出国と入国を繰り返していたと、、、、、、、。それにしても、何とも不思議な事件である。私の知る限りでは、タイという国は、資産相続に対する課税がなくて、金持ちの家に生まれたら、それこそ、一生、馬鹿でも何でも、有難いことに、金持ちであることを辞めさせてくれない。代理出産にしても、この国では、貧困に喘ぐ女性が、多額の報酬の下で、そのリスクを背負うことになる。そして、それを支える非合法すれすれの医療施設と医療関係者やブローカーと称する中間搾取業者が暗躍している。仮に、この男性が、DNA鑑定で、合法的な代理出産でも、仮に資産の合法的な租税回避であったとしたら、ケーマン諸島での租税回避などは、まだ、子供だましみたいなモノではないだろうか?明らかに、国籍を取得させる手法で、容易に、二重パスポートなども取得も可能であるであろうし、実際、タイでは、中国人富裕層をターゲットにした代理出産やら、米国籍での出産などを斡旋するツアーが、実際に行われているというではないか、もはや、こうなると、人権以前の租税回避やら、資産移転などの新手の手法と言うことになるやも知れない。それにしても、IT系資産家の子息と称するこの人物は、云われるところの投資家の範疇に入るのであろうか?少なくとも、300万円相当の銀行預金の証明書があれば、簡単に長期滞在ビザが取得できる以上、様々な手法で、広い意味での反倫理的な人身売買の範疇ということも云えなくはないであろう。経済グローバリズムの高まる中で、世界的なガイド・ラインを代理出産に対しても、何らかのかたちで、創り出さない限り、常に、富める者と貧しい者とが、利用する側と、利用される側という関係は、永遠に、解決されないであろうし、ましてや、それが、他人の資産管理・租税回避や相続税の回避というものと関わってくるならば、多いに、その子供達の人権とも絡んで、問題であろう。今後の捜査次第で、どういうことが背景にあるのか、養子縁組ではないが、自分の子供を、それこそ、養女・養子にすることで、国を跨いで、相続税が回避できるのであれば、もう、それこそ、世も末だろうし、かりに、それをビジネスとして、斡旋していたとなれば、どういう海外諸国間での法的措置が可能になるのであろうか?未だ、この時点では、謎が多すぎることは事実であろう。それにしても、余りに持つ者が多すぎる者は、こんなことも考え出すのであろうか?少子化の年若い日本人が、おこなったことに、多いに驚かざるを得ない。いずれにせよ、今後の捜査の成り行きを見る必要があろう。