小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

蚊帳の想い出:

 

蚊帳の想い出:

 

信濃毎日新聞の投書欄に、あるご老人がお孫さんに、一夏の想い出に、自宅で、蚊帳を吊って一緒に就寝したそうである。そして、お孫さんが、帰り際に、その蚊帳の想い出と共に、「有り難う、又、来るね」と言って別れたことに、感激して、涙したそうである。そう言えば、今や、家の中で、蚊帳を吊る家は、随分と少なくなってしまったのであろう。それでも、アフリカなどでは、日本製の蚊帳が、その繊維質の中に、殺虫剤を練り込むという特殊な高度な技術で、輸出を伸ばしていて、現地でも非常に好評を博して、マラリアの罹患防止に役立っているというようなことを何かの記事で、読んだことを想い出す。私も、まだ、子供だった頃、父方の祖母に連れられて、静岡の実家で、緑色の大きな蚊帳が、吊られている部屋で、一緒に、寝たことを想い出す。もっとも、その時は、大きな天井の梁が、むき出しで、しかも、そこに、青大将が家の守り神として、棲んでいると聞いたものだから、蚊帳のことや、薪割りをして、焚かれた熱かった五右衛門風呂の想い出よりも、そちらの方が、子供心には、どういう訳か、印象が強かったことを想い出す。海外出張の時には、東南アジアの僻地の現地のホテルに、投宿すると、予期せずに、ベッドの上から吊された白い蚊帳に出くわして、感激することがある。もっとも、ビジネス・ホテルだから、それよりも、蚊に刺されて、デング熱になることのほうが、より心配ではあったが、、、、、。リゾート・ホテルでのおとぎの世界のようなモスキート・ネットも、何か、非日常のような世界で、感激してしまう趣きがある。蚊帳は、そんな想い出に、時を超えて運んでくれるようなものであろうか?蚊帳を吊って、団扇で、扇いでもらいながら、子供達が寝るのも、良い想い出になるのではなかろうかとも思う。