小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

Dr. Krugman によるAbenomics評を考える:

Dr. Krugman によるAbenomics評を考える:

 

米国の左派経済学者と評されるクルーグマン教授によるアベノミクス評が、(もっとも、最近では、何が、左派で、右派なのかも、よくその基準が分からなくなってきているのが、実情ではあるが、、、、、、)NYタイムスのコラム(114日付け)に出ている。一寸、気になるので、原文を読んでみた。(朝日新聞でも、定期的に、翻訳をコラムに、載せている)

 

最近では、デフレの脱却が、或いは、行き過ぎた円高の為替相場の是正が、叫ばれて久しいが、一向に、改善される目安は、これまでなかった。民主党政権時代にも、ミスター円と呼ばれた榊原某等にも、期待してみたが、結局、政権が交代してみると、既に、マスコミにも、全くといって良いほど、露出することはなくなってしまった。もっとも、経済マスメディアというものは、全く以て、いい加減であるが、、、、、。昔の日経のように「敗軍の将、兵を語る」でも、再連載して貰いたいところである。それにしても、臆面も無く、又しても、小泉時代竹中平蔵等の出番であるのか?確かに、「毒を以て、毒を制する」程でなければ、過去の累積する金融財政問題も、今日的なデフレも為替相場も、経済の停滞、再成長戦略への布石も、確かに、難しいのかも知れない。既に、様々なオーソドックスな対策は、まるで、「ガダルカナル作戦の失敗例」を引くまでも無く、小出し、小出しの小手先だけの対症療法的対策では、一向に、埓があかないことは、自明の理であろう。為替レートや株式相場にしても、市場の「心理的な期待」という影響からか、(実体経済を反映していないという評価もあろうが、、、、もっとも、日本人というものは、いつもそうであるが、とりわけ、マスコミや学者は、万事が、理論的な工程表通り、Road map通りにゆかないと気が済まない論調が、多いのも、事実であろう。)一時的に、90円や1万円台を突破したりしているのは、又しても、「期待の先食い」なのであろうか?むしろ、経済的な実体を反映していれば、そんなことは、実際、あり得ないことであることは、誰の眼をみても明かではあるが、実際、一時的にせよ、そういう流れが出ると謂うことは、決して、絶望的になる必要はないであろうことは、逆説的にせよ、この事実が教えてくれている。過度な楽天過ぎる期待を持つことや、ましてや、その真逆な余りに悲観的な絶望的な破滅終末論を、抱く必要も無かろう。やや、このところ、欧州に端を発するところの危機的状況からの大惨事の兆候であるが如き危機感を煽り立てるような議論をする学者は静かになりつつあるが、確かに、教授の謂うように、まだ、そんな危機は、未だに、訪れてはいないのは事実である。(もっとも、やってきてしまったら、大変なことになるのであるが、、、、)インフレ・ターゲットも緩やかなインフレも、この「毒を以て、毒を制する」、「良薬は口に苦し」という劇薬という「毒」は、一体、いつの時点から、何を基準に、Detox したらよいのであろうか?口に苦い良薬は、いつ、如何なる時に、どのように、効いてくるのであろうか?本当に、世界で、初めて、デフレを克服する初めの国になるのであろうか?じっくりとみておきたいところである。

 

 

 

(原文)NY Times HP:

 

http://www.nytimes.com/2013/01/14/opinion/krugman-japan-steps-out.html?_r=0