小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

万引きは、病気なのか?:

万引きは、病気なのか?:

最近では、発達障害も、アルコール依存症も、薬物依存症も、ギャンブル依存症も、摂食障害も、或いは、新しい型の鬱病も、何もかもが、病気であると診断されてしまうようである。米国精神医学会の診断基準では、今や、万引きすらも、「クレプトマニア」(盗癖)とされてしまうそうである。即ち、他のどこにも分類できないような「衝動制御の障害」だそうである。日本でも、とりわけ、万引きは、これまでの面白半分での少年犯罪から、今や、分別のある(?)大人や高齢者や医者・教師・警察官までもが、生活に困窮した結果、万引きするのではなくて、経済的に買う余裕があるにも関わらず、捕まる危険とリスクに見合うことのない少額商品の万引きを、常習的に、行なう「大人の犯罪」と化してしまったそうである。又、極度の日常的な強いストレスの影響や精神的な圧力から、常習的な万引き癖から、抜けられなくなるとも、分析されているそうであるが、、、、、、、。そして、刑罰よりも、治療にもっと注目すべきであると云う議論が高まっているそうである。それにしても、今や、倫理とか、規範とか、修徳とか、スポ根や武道の精神までも、再興せよとは謂わないまでも、人間の有する自発的な精神鍛錬の自主性そのものまでも否定するような「脳生理学的な」議論には、やはり、疑問を呈せざるを得ないだろう。むろん、有効な治療で、完全に治癒できるのであれば、それをしない手はないが、何とも、複雑な思いがする。マックス・ウェーバーではないが、キャピタリズムの精神主義的な倫理観、神が天上からいつでも観ているという倫理主義的な観点や、孔・孟・老を初めとする古来からの賢人達が、競って編み出したところの四徳・五常「仁・礼・義・智・信」・五倫、等、或いは武士道とは謂わぬが、こうした「心の衝動制御システム」は、一体、どこへ、消えてしまったのであろうか?合理的、且つ現代的な科学主義に基づく解釈とも対立するとも思えないが、、、、、、、。まるで制御不能の原子力エネルギーのようなものなのであろうか?もっとも、甘いものが、止められずに、糖尿病予備軍と化してしまったり、「食べてはいけないリスト」を作っても、いつしか、食べてしまったり、いつもダイエットに失敗したりというようなことは、やはり、「衝動制御不能障害」という病気の一種なのであろうか、、、、、、、、、。これではまるで、性犯罪再犯常習者への性欲抑制のための注射療法ではないが、近い将来、万引き防止の薬物療法なるものが、開発されることになるかも知れない。(苦笑) 私のような「せんべい中毒者」は、一日一善・一枚を、どのように、制御したらよいか、思案中である。衝動喰いとの内なる静かな闘いは、私の中で、現在進行中である。考えさせられてしまった。