小諸 布引便り Luckyの日記

信州の大自然に囲まれて、老犬介護が終わり、再び、様々な分野で社会戯評する。

書評

辺見庸、『1★9★3★7』(イクミナ)を読む:

辺見庸、『1★9★3★7』(イクミナ)を読む: 歳をとるにつれて、段々、目が弱ってきはじめて、最近では、白内障を遅らせる眼薬を点眼するのを、ついうっかり忘れようものなら、鳥目ではないが、視界全体が、何やら、うっすらと、霧が掛かったように、ぼん…

絵本、「虔十公園林」を読む:

絵本、「虔十公園林」を読む: 作、宮沢賢治、絵、末吉陽子、(株) budori企画・発行による絵本である。年に、数冊は、絵本を読むことがある。それは、歯医者の待合室であったり、書店での立ち読みであったり、話題になっている絵本だったり、難しい哲学書を読…

絵本、「虔十公園林」を読む:

絵本、「虔十公園林」を読む: 作、宮沢賢治、絵、末吉陽子、(株) budori企画・発行による絵本である。年に、数冊は、絵本を読むことがある。それは、歯医者の待合室であったり、書店での立ち読みであったり、話題になっている絵本だったり、難しい哲学書を読…

Heart of a SAMURAIを読む:

Heart of a SAMURAIを読む: 少年少女向けの英語の本を読みながら、涙を流してしまうのは、どうしたモノであろうか?考えてみれば、英語の文字の一字一句を読むのもそうであるが、この本の主人公である「中浜万次郎」の自伝に関して、ある程度の事前の知識があ…

司馬遼太郎、空海の風景(上・下巻)を読む:

司馬遼太郎、空海の風景(上・下巻)を読む: 今日、これだけ、旅が、何処へでも簡単に、出掛けられ、しかも、ネットで、欲しい情報に、簡単にアクセス出来る時代からすれば、8世紀の時代に、航海術ですら、満足に発展していない頃に、命懸けで、当時の世界…

早稲田文学季刊で読む、「炸裂志」:

早稲田文学季刊で読む、「炸裂志」: カフカ賞受賞作家、閻連科(イエンリエンコー)による中国長編小説であるが、いつになったら、出版されるかは、恐らく、その内容からして、分からない。途中で、筆を折らざるを得ないような局面を迎えるやも知れないことは…

ピケティーに考える:

ピケティーに考える: 目の具合が、衰えてきたから、随分と読書量が減少してしまい、700頁もあるような今話題の大著を読むのは諦めて、( http://kimugoq.blog.so-net.ne.jp/2015-01-16#more 友人のブログ 海神日和1月16日付け、一寸長いが参考にしてみて下さ…

The Reason I jump を読んでみる:

The Reason I jump を読んでみる: 幸か不幸かは、分からぬが、自分の家族や親族の中で、所謂、強度の「自閉症」を患ったものはいないが、何でも、アマゾンで、強度の自閉症を患うNaoki Higashide著による日本語の本を、同じ、自閉症の子供を持つDavid Mitchel…

岡倉天心著、「茶の本」を読む:

岡倉天心著、「茶の本」を読む: 東日本大震災の影響で、茨城県五浦(いづち)にある岡倉天心の晩年の幽棲地とした六角堂が、大きな被害を被ったというニュースを耳にしたことがある。日本美術院の縮小が決定的となった失意の中での幽棲だったのであろう。英文…

遠藤周作著、「反逆」上・下巻を読む:

遠藤周作著、「反逆」上・下巻を読む: 大河ドラマに出演している田中哲司という俳優が、荒木村重役をなかなか、うまく演じていたので、改めて、荒木村重を考察する過程でこの作品を知ったので、読むことにした。戦国大名というものは、全く、主君を選ぶことも…

オリジナル創作絵本「だから、わたしは”ラッキー”なの!?」ココデ出版、9月26日発売します:

オリジナル創作絵本「だから、わたしは”ラッキー”なの!?」ココデ出版、9月26日発売します: オン・デマンド出版の形式で、OPS出版(ココデ出版)から、9月26日に、出版する予定で、ネット書籍販売を、アマゾンでも紹介中です。日本語と英語とで、併記してみ…

文芸別冊、「赤塚不二夫」追悼を読む:

文芸別冊、「赤塚不二夫」追悼を読む: いつものチャイを飲みに、茶房、「読書の森」のおきまりのカウンター席に、座ると、ふと、この雑誌が、眼に飛び込んできた。どうやら、向こう側から、是非、この本を読んでみたら如何でしょうかとも、言わんばかりであっ…

呉 善花著、「日帝だけでは歴史は語れない」を読む:

呉 善花著、「日帝だけでは歴史は語れない」を読む: 前作に引き続き、なかなか、センセーショナルな題名をつけるものであるが、反日の源流を検証するという命題について、歴史認識の違いを、李朝と幕末明治初期の歴史の中で、経糸に、東亜細亜の政治情勢を横…

呉 善花著、「私は、いかにして日本信徒となったか」を読む:

呉 善花著、「私は、いかにして日本信徒となったか」を読む: オ・ソン・ファ女史の二度に亘る韓国入国拒否をきっかけに、同女史の著作を読んでみたくなりました。この著作の題名は、もともと、内村鑑三の「余は如何にして基督信徒となりし乎」にあやかった…

End This Depression Now ! by Paul Krugman を読む:

End This Depression Now ! by Paul Krugman を読む: 本稿の目的は、「さっさと、不況を終わらせろ!」(山形浩生訳:早川書房)なる著作の内容を追いながら、その論点を整理するモノではなくて、(読んで貰えれば、それ程、長くないので、わかりやすい)、飽…

浜矩子著、「新・国富論」を読む:

浜矩子著、「新・国富論」を読む: 経済学説というものは、その時代が色濃く反映されたものであり、その時代背景を十分認識していないと、確かに、理解出来ないし、その価値の今日的な再認識なり、応用は、出来ないものであろう。何故、アダム・スミスなので…

川向正人著、「小布施 まちづくりの軌跡」を読む:

川向正人著、「小布施 まちづくりの軌跡」を読む: 確か、記憶に間違いなければ、司馬遼太郎が、「庭の景観というものは、一代や二代で、出来上がるモノでなくて、何世代にも亘って初めて、完成されるのである。」というような趣旨の発言を、「街道をゆく」…